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源三郎から託された国璽をプリシアに渡すため

戴冠式
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源三郎から託された国璽をプリシアに渡すため、小次郎は、戴冠式が行われるトリスタン号に乗り込む。しかし、油断した隙に、国璽を真弥子に盗まれてしまう。ストールマンの手によってふたつに割られた国璽は、こうして、真弥子のもとでひとつになった。
他方、自分の部屋でプリシアとの会談に臨んだアクアは、プリシアが緩やかな民主化を望んでいることを知り、驚く。そして、王制を廃止することを条件に、プリシアの即位を承認する。御堂と手を組んだのは、「王制の信奉者プリシア」の即位を阻むためだった。プリシアが民主化に反対でないとわかれば、前国王と御堂の野望に手を貸す理由はなくなる。
戴冠式が始まる。新たな国王の誕生を承認するのは首相のアクアだが、なぜか会場に姿を現さない。プリシアが、次期女王として紹介される。続いて、重大な発表があるとして、真弥子が紹介される。前国王の野望は、この瞬間に成就するはずだった。しかし、真弥子は国璽をプリシアに渡すと、小次郎との結婚を宣言する。驚いた御堂は、真弥子を連れて会場を去る。
晴れて新たな王となったプリシアは、御堂の逮捕をまりなに依頼する。前国王の忠臣である御堂を政治から排除することが目的だが、表向きの容疑は殺人および殺人教唆。日本の政府は、御堂が旧エルディア情報部の実行部隊テラーを指揮し、ストールマンらを殺害したと考えていた。外交関係に関するウィーン条約により、外交官には不逮捕特権が認められているが、プリシアは大使の任を解くことでこれに対抗するつもりだった。
プロポーズの真意
真弥子が、国璽をプリシアに譲ったのはなぜだろうか。彼女は、母の命を奪った王制に復讐するため、一度は即位を決意した。しかし、憎しみはなにも生まないことに気付き、考えを改める。真弥子は日常を望んだ。些細なことで友と笑いあえる、平凡だが幸福に満ちた日常を。戴冠式の直前、好意を寄せる小次郎に船尾で求婚するのも、幸せを掴むためだった。
プリシアの計画
エルディアの将来を真剣に案じるプリシアは、まぎれもなく愛国者である。しかし、彼女に対する周囲の評価は厳しい。御堂がプリシアの行為を「国家への反逆」と断じた時、源三郎は一理あると認めているし、アクアも、プリシアに信頼を置いていなかった。なぜだろうか。
プリシアが王位を必要とするのは、ある「計画」を実現するためだった。詳細は不明だが、アクアとの会談から以下のことがわかる。
A…前国王の生存中に「計画」を思い立つ。
B…成功すれば政治は国民のものになる。
C…アクアは「計画」の真の狙いを知らなかった。
また、プリシアをめぐる事実として以下の五点が挙げられる。
D…緩やかな民主化を望んでいた。
E…アクアを筆頭とする改革派を売国奴と決め付けていた。
F…自分を利用しようとする者(王権派)に対しては責務を感じていない。
G…御堂に「偽善者」「人殺し」「反逆者」と罵られる。
H…アクアからは王制の信奉者と見なされていた。
A、B、Dから、計画の目的はエルディアの民主化であることがわかる。つまり、プリシアとアクアは同じ志を抱いており、本来なら対立するはずがなかった。しかし、手段が問題だった。プリシアは緩やかな民主化を実現するため、布石として王権派の一部を粛清する(F、G)。プリシアの真意を知らないアクアは、これを、独裁者になるための粛清と思い込み、プリシアに猜疑心を抱く(C、H)。プリシアが「計画」の狙いをアクアに伝えなかったのは、改革派を信用していなかった為だ(E)。両者の対立はこうして生じるが、戴冠式の直前に行われた会談により、誤解は解消される。
第四の殺人
小次郎は、戴冠式が終わっても姿を見せないアクアを不審に思い、彼女の部屋を訪ねる。バスルームで小次郎を待っていたのは、喉をナイフで突かれ絶命したアクアだった。彼女がもたれ掛かる壁には「d」という血文字が残されていた。たまたま現場に現れた真弥子は、変わり果てたアクアの姿を認めると、悲鳴をあげて逃げ出す。
事件の真相(第四の殺人)
アクアは殺害される直前、プリシアと会談を行い、プリシアの即位を承認した。前国王は、ふたりの会話を盗み聞きしていた真弥子を通じてアクアの裏切りを知り、処断を決意する。二階堂やディーブと違い、首を真一文字に切り裂かれなかったのは、ナイフを振りまわすスペースがバスルームに存在しなかった為である。
血文字を現場に残したのは誰だろうか。壁にもたれ掛かった状態で壁に「p」と書こうとすると「d」になることから、血文字がプリシアを暗示していることは明白である。プリシアに罪をなすりつけるため、前国王が書いたのだ。
アクアが書き残した可能性は低い。真弥子の回想を見る限り、アクアは即死であるし、現場を検証した小次郎も即死だろうと判断している。それに、プリシアとの和解はすでに済んでいる。アクアが前国王とプリシアを間違えるはずがない。
第五の殺人
御堂を逮捕するため、第二機関室へ向かうまりな。追い詰められた御堂はプリシアを人質にとって逃走。ある船室に立てこもる。まりなは、ドアを叩き鍵を開けるよう命じる。内部から女の悲鳴と銃声が響く。鍵を銃で破壊し、船室に踏み込むと、首を切り裂かれ絶命した御堂と、なにかにおびえるプリシアがいた。直後、轟音が響き渡り、トリスタン号が沈み始める。トリスタン号の船底には爆弾が仕掛けられており、御堂の心臓が停止した瞬間、起爆する手はずになっていた。
事件の真相(第五の殺人)
プリシアとアクアの会談を盗み聞きした真弥子は、アイデンティティの危機にさらされる。プリシアが真弥子を「悪しき亡霊」と表現し、即位した場合は暴君になるだろうと語ったからだ。自分の出生に疑問を抱き、プリシアが去ったあと、アクアを問い詰める。アクアは言う。前国王には妾がおり、前国王の子を孕んだが、堕胎を拒否して逃亡、女児を生む、女児は順調に成長し、エルディアの首相になった、と。真弥子は錯乱し、強烈なめまいを催す。正気を取り戻した時、部屋にアクアの姿はなかった。
戴冠式を終え、再びアクアの部屋を訪ねると、彼女はすでに絶命していた。真弥子の混乱はピークに達する。御堂を発見すると、人質となっていたプリシアを気絶させ、真実を求める。御堂は、出生の秘密を隠しきれないと判断し、すべてを暴露する。自分が信じてきたものを突き崩されショックを受ける真弥子。強烈なめまいが、再び彼女を襲う。肉体と精神の崩壊が始まったのだ。ドールマンが御堂にあてた報告書によると、前国王の記憶を脳に定着させる薬品は、過剰に摂取すると自律神経の崩壊を招くという。計画の頓挫を予知していたのか、もがき苦しむ真弥子を見ても、御堂は微動だにしない。真弥子の脳裏に、二階堂、ディーブ、アクアを殺した時の光景がよみがえる。御堂の気配が消えたことを不審に思い、目を開けると、御堂はすでに絶命していた。真弥子の手に握られているのは、血染めのナイフ。精神の崩壊を間近に控え、発狂した前国王が、御堂を手にかけたのだ(あるいは、前国王の野望を叶えられなかった御堂への怒りから犯行に及んだのかもしれない)。信じざるを得なかった。
銃声(第五の殺人)
部屋の外にいるまりなはこの時、銃声を聞いているが、発砲したのは誰なのだろうか。前国王の武器がナイフであること、忠臣の御堂が前国王に危害を加えるとは考えられないことから、消去法でプリシアとなる。御堂の変わり果てた姿を目の当たりにした真弥子は、頭痛にさいなまれるが、この直後に前国王の意識が再び出現したと考えると、発砲の動機も見えてくる。すなわち、気絶から覚めると、部屋には前国王がおり、恐怖のあまり突発的に撃ったのだ。誰の銃を使ったかは不明である。
真弥子の行方(第五の殺人)
前国王は、銃声に驚いたまりながドアを開ける前に船室から消えている。他方、アクアの遺体を最初に発見したことにより、殺人の容疑をかけられた小次郎は、同時期、機関室に身を潜めていた。遠くで銃声が響いたかと思うと、機関室に真弥子が現れる。まりなの追跡をかわすため、前国王は、抜け道を使って船室から機関室に移動したのだろう。
沈没(12月7日?9日)
乗客の大部分は沈みゆくトリスタン号から脱出したが、小次郎、まりな、プリシア、真弥子は船倉に取り残されてしまう。海溝の縁に沈んだトリスタン号。気圧の関係で、浸水だけは免れた。自力での脱出は困難と判断し、救助隊の到着を待つ。万が一の場合は、非常用の酸素ボンベを使って海面に出るつもりだった。
三十時間ほど待っても助けは来ない。あせりを感じた一行は、泳いで脱出する決心を固める。しかし、四つあったボンベのうち、ひとつが何者かによって破壊されていた。全員での脱出は不可能となり、協議の結果、真弥子が救助を求めに行くことになる。彼女は服を脱ぐと、泳いで海面に向かった。
救助隊との接触に成功した真弥子が帰還する。直後、トリスタン号は海溝の底に向かって沈み始めた。壁が壊れ、船倉が海水で満たされてゆく。小次郎は、まりなとプリシアがボンベを持ったことを確認すると、残りのひとつを真弥子に手渡そうとする。しかし彼女はそれを拒んだ。小次郎とまりなが戸惑っていると、真弥子の容姿がプリシアそっくりになった。小次郎、まりな、プリシアの叫びが、船倉にこだまする。
最後の謎(沈没)
一行の命綱である酸素ボンベは、誰の手によって破壊されたのだろうか。小次郎たちが調べたところによれば、船倉に第三者が侵入した形跡はない。
真弥子を「悪しき亡霊」と表現するプリシアには、動機があるかも知れない。しかしそれならば、もっと早い時期に真弥子を殺害しているはずである。真弥子の講師を務めるのは、プリシアの指令を受けて動くシリア。チャンスはいくらでもあったはずだ。それをしなかったのは、真弥子の命を大切に思っていたからに違いない。事実プリシアは、真弥子に危害を加えないよう、シリアに厳命している。
再び覚醒した前国王が、プリシアを亡き者とするために壊したのだろうか。これもおそらく誤りである。船倉の壁が壊れた時、真弥子の容姿はプリシアとうりふたつになるが、真弥子は自我を保っている。前国王の意識は、すでに消失していたのだ。
肉体と精神の崩壊が間近に迫っていることを悟った真弥子が、トリスタン号を自分の墓場とするために壊したと考えられる。
事件の回想
ストールマン、二階堂、ディーブ、アクア、御堂を殺害した人物を、プレイヤーが推理する。不正解の場合は、真弥子の日記を読んだ後、再び推理することになる。

エンディング
真弥子の日記
12月2日?7日までの出来事を記した日記を読む。何事にも消極的だった真弥子が、小次郎やまりなとの出会いを通じて前向きになっていく過程が描かれている。また、一度は即位を決意しながら国璽をプリシアに渡した理由、プロポーズの真意なども赤裸々に記録されている。
前国王の野望を知り、真弥子のアイデンティティは危機にひんするが、小次郎やまりなと過ごした、短くとも充実した日々だけは確かなものだった。海溝の底に沈みゆくトリスタン号に残ることを決めた真弥子は、視覚と聴覚を失いながらも、小次郎たちに呼びかける。自分のことを忘れないで欲しい、みんなが笑ってくれたら私も幸せになれる、と。憎しみ、怒り、恐れをすべて捨て去った彼女は、この時、ようやく幸せを掴んだのだった。
女王の想い
エルディアに戻ったプリシアは、真弥子の日記を読み、真弥子の生涯に心を痛める。平凡な生活を望んでいたに過ぎない彼女が、なぜ、かくも残酷な運命の餌食になってしまったのか。真実を知る者に課せられた責務を果たすため、プリシアは、前国王の野望を国民に知らしめることを決意する。
後日談
トリスタン号で小次郎たちに別れを告げ、海に帰ったはずの真弥子だが、彼女の身体はエルディアの王宮に保存されていた。王宮に集まった小次郎、まりな、プリシアが、真弥子に呼びかける。意識の奥底で温かい声を聞いた真弥子は、永い眠りから覚め、小次郎たちとの友情を取り戻すのであった。

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2009年02月12日 14:14に投稿されたエントリーのページです。

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